NDS.TS株式会社インタビュー

今回のテックストーリーインタビューは
[DATA]
会社名:NDS.TS株式会社
代表者:代表取締役社長 多賀 孝夫
所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜二丁目3番地4
東証一部上場「NDS株式会社」の100%出資子会社として安定した経営基盤を持ち、通信関連機器・情報端末機器のファームウェアの開発を核として、それらに付随するミドルウェアから、アプリケーションソフトウェア、応用システムの開発、評価・検証まで幅広く対応できる強みを持っている会社です。
今回は管理部長の関根様と、ソリューション部技術担当部長の小林様にお話を伺って参りました。
創業32年、上場企業が母体の盤石な経営基盤

ー 本日はよろしくお願いいたします
関根:
よろしくお願いします。私は、管理部長の関根と申します。
弊社で財務経理、総務人事を中心としたスタッフ業務全般を担当しております。
ー 設立の経緯、沿革をお聞かせください
関根:
弊社は東証一部上場の通信機メーカーの100%出資子会社として1986年に設立されました。当時は親会社が開発する様々な装置に組み込まれるソフトウェアを開発することが主な業務となっておりました。2012年からは同じく東証一部上場の
セキュリティ、品質管理を得意とする技術企業

ー 御社の事業を教えてください
関根:
弊社は現在、移動通信などの評価事業などを主軸としております。
過去にはメーカー子会社であった経緯から、組込みソフトウェア開発分野についても多くのエンジニアがおり、得意分野の一つです。これまでには、産学連携によるシステム開発や実証実験などを行ったこともございます。
ー 御社の強み・得意な分野を教えてください
ISO27001を全社で取得するなど、システムやソフトウェア開発のセキュリティ対策や品質管理に強みを持っており、これまでに多くの実績を築き上げてきました。参入障壁の高い通信キャリア様からリピートオーダーをいただけていることが最大の強みと言えます。コンプライアンス上明確にお答えできませんが、その他にも大手自動車メーカー様、大手IT企業様など、様々な大手クライアントからの受注が絶えないことも、弊社の技術的な強みが大手企業様に貢献出来ている結果だと考えております。
今後はさらに事業の幅を広げるため、将来に向けての海外向けのソフトウェア開発にも注力、5年ほど前からベトナムでのオフショア開発を進めており、ゆくゆくはベトナムへの展開も視野に入れております。
ー 社員数や年齢層などお聞かせください
関根:
現在の社員数は約50名でして、年齢は平均すると30代後半ぐらいになります。新事業立ち上げに向けて積極採用を進めており、女性比率も大きくしていきたいと考えております。
「人が宝」人財への投資を充実させる

ー 新事業スタートメンバーを募集されていると伺いました
関根:
はい。前年度から新卒採用を再開しておりまして、今年度(2018年4月)には日本人が2名、ベトナム人が2名、入社いたしました。
繰り返しになりますが、弊社はシステムやソフトウェア開発のセキュリティ対策や品質管理に強みを持っていますが、これらの技術要素を活かし、開発事業をこれまでとスケールを変えて大きく拡大しようと計画しております。
そのために、上流工程から関わることができるエンジニアを育成していくことが重要と捉え、スタートメンバーという形で積極的な採用を進めております。
ー 御社の社風を教えてください
関根:
「人が宝」という言葉が代表取締役社長である多賀の考えを示したもので、それに伴い若手社員の意見に耳を傾けるという取り組みが根付いております。現在は9割の社員が男性ですが、今後は女性社員も増やしていきたいと考えています。
ー 御社のミッションやビジョンについてお聞かせください
関根:
私どものミッションは「お客様に喜びを与える」ことです。
企業が成長するためには、人財の力が必要不可欠と考えており、そのために弊社では設備投資よりも人財への投資を充実させております。
人財への投資を充実させることで、より高いレベルでのパフォーマンスを発揮し、結果としてお客さまに対して喜びを提供するという弊社のミッションを達成することができるようになると考えて活動しております。
これまでのノウハウを基にベトナムへの進出を進める

ー 御社が目指す未来や将来についてお聞かせください
関根:
弊社はこれまで国内の大手企業と協業する形で、IT分野の拡大に貢献して参りました。そのノウハウを基にして、将来は世界で活躍する企業になることを目指しています。これまでのオフショア開発により培ったノウハウを活かし、ベトナムに進出して現地クライアントとの事業展開に取り組んでいきたいと思います。
ゴールが見えている力強さが伺える

管理部長の関根様は、財務経理や総務人事を司っていらっしゃることもあり、非常に誠実かつ真摯にお話くださいました。
我々が感じたのは、社員や会社の未来に対しての熱い情熱でした。話し方などは穏やかで、温かい人柄を感じさせましたが、内には熱い情熱があるのだということがカメラ越しでも伝わってくるようなインタビューでした。
特に社長の方針でもある「人が宝」という考えについてお話しされた時には、関根様も同じように社員のみなさんへ深い愛情をもって接していることが伝わりました。
また今後の戦略において、ベトナムへの進出についてお話しされていましたが、これは遠い将来ではなく、すぐ目の前までゴールが見えているのだという力強さを感じさえしました。
続いて、技術担当部長の小林様にお話を伺い、実際に現場で活躍するチームやエンジニアの技術力などについて詳しく伺ってみました。
[ソフトウェア開発グループ] チームインタビュー

ー チーム構成をお聞かせください
小林:
私どもソフトウェア開発部門は、国内とオフショアに2つの開発体制があります。
まず国内の体制ですが、お客様との要件定義や仕様の確定を行うプロジェクトマネージャーをはじめとして、現場を執り仕切るプロジェクトリーダーとシステムエンジニアがおり、さらにオフショアと連携をとるブリッジSEが存在しています。オフショア側の体制はパートナーに委託、国内品質を維持しながら、開発リリースを柔軟に変化させ補っております。
ー 開発現場として海外展開への準備はどのような状況ですか?
小林:
国内で育成してきたブリッジSEは5年以上のキャリアを持ち、国内でエンジニアとしての経験を積みながら、海外にいるオフショア開発チームとのブリッジ業務に従事してきました。
これまでオフショア開発は、海外パートナー数社と事業提携して進めておりました。
近い将来には、弊社の方針である海外展開を見据えて、ブリッジSEとして成長した海外人材が我々と連携していきます。これまでオフショアでは難しいとされていた、より高度で複雑なシステム開発やソフトウェア開発に取り組んでいくことを見据えて準備を行っているところです。
「モノ」や「データ」で笑顔と価値を創造する

ー 心がけていることや大事にしていることがありましたら教えてください
小林:
私どものソフトウェア開発チームは「お客様のご要望を的確にお聞きして、それを実現すること」と考えております。私どもが提供するものがプログラムというと一見無機質にも感じますが、私どもが開発したプログラムを通じてシステムが稼働し、モノが動き、世の中の誰かを助けることが出来ます。「笑顔と価値を創造する」これをソフトウェアで実現することをスローガンに活動しています。
ー 得意分野や固有スキルについて教えてください
小林:
弊社は元々通信機メーカーのソフトウェア部門として発足した経緯があり、組込みソフトウェアの開発を得意としておりました。そのため、モノやデータをコントロールするIoTに関連すること、また通信制御などの設計・開発を得意としております。
例えば、Bluetooth、USB、GPSなどになります。
産学連携、自社プロダクトの開発

ー 現在取り組んでいらっしゃるプロジェクトについてお聞かせください
小林:
私どもが現在取り組んでいるプロジェクトは、個人データを必要に応じて、そして簡単に、また安全に共有できるプラットフォームを開発しております。このプロジェクトは産学連携の取り組みでして、このプラットフォーム上で医療介護を対象としたIT企業向けにトライアルサービスを展開できる段階に来ております。
今後の成長戦略として、医療介護だけではなく、生活記録として子育て支援など幅広い分野へのサービスを提供することを考えています。
開発プロセス確立の経緯・・最初は失敗から・・

ー お聞きしにくいのですが、これまで失敗談などは?
小林:
はい、しっかりとございます(笑)
簡単に申し上げますと、お客様にいかにサービスを提供するかを追求しすぎてパフォーマンスに影響してしまうという事態になってしまいました。この時はなんと、設計を全て一からやり直す必要が出てしまい、携わっているメンバーにも申し訳なかったですし、何より技術集団としてこれまで沢山の実績を積んできて自信もあったものですから、私自身恥ずかしい思いもしてしまいました。
ですがこの失敗を得て、パフォーマンスとコストを両立したシステムの開発に成功しました。
この時に反省も踏まえて取り組んだことが、ソフトウェア開発の自社プロセスを確立させよう、ということでした。これまで様々な論文やトレンドでソフトウェア開発のベストプラクティスなどが、世の中に騒がれては消えてを繰り返していましたが、何よりも自社にしっかりとマッチする開発プロセスを自分たちで確立しなければならない、ということを失敗を通じて学ぶことが出来ました。いまは開発チーム全体で取り組んでおります。
自社サービスで顧客の笑顔をつくる

ー チームの強みについてお聞かせください
小林:
申し上げましたように、私どもは国内とオフショアの開発体制をとっておりますので、国内体制の強みである品質やセキュリティを確保しながらも、開発コストを抑えることができることが大きな強みと言えると思います。
これまで多くの企業がオフショア開発にトライしながらも、あまり大きな声として成功事例を聞くことがありません。これは一般の中小企業のITニーズを解決する方法ではなく、数百人、時には数千人規模の人材を必要とする大規模開発にしか適用されてこなかったためです。
私どもがチャレンジしたいのは、中小企業のITニーズにも対応できる、小回りの利くフットワークで対応するソフトウェア開発です。
ー チームの“夢”についてお聞かせください
小林:
国内・海外のメンバーを率いて、今後の手本となる前例を私自身が率先して取り組んでいます。自社の今後長期にわたる礎となるような体制を作りつつあることが現時点での最大の強みであり、私どもソフトウェア開発部門が目指す”夢”になります。
さらに自社で開発しているサービスをベースに海外に展開し、弊社のサービスを利用する全ての人を「笑顔」にすることが出来たらと考えています。
これまでの実績、そして新たな成長を目指す

技術担当部長の小林様はインタビュー中は緊張のせいか表情も硬かったのですが、雑談中は非常に笑顔に溢れる優し気な方でした。チームや技術力に大きな自信をもっていらっしゃることが、インタビューでも雑談中でも伝わってきました。
関根様同様、社員を大切にしていること、国内と海外の開発を持つことの優位性、これまで築き上げてきた大手クライアントからの信頼と実績による大きな自信、そうしたことが共通認識としてお持ちであり、大きな魅力を感じました。
高い技術力と豊富な経験実績、オフショアを活用することでの高いコストパフォーマンスを実現できるNDS.TS様。
ぜひ下記から「コンタクト」してみてください。
初稿 2018/6/10
第二稿 2018/8/31
2018.08.31