ヘルスケアITとは

【考察シリーズ④】ヘルスケアIT

 

日本は言わずと知れた長寿国です。

さらに少子高齢化が加速し、今後は大きく産業構造が変わっていくであろうともいわれています。

その中で重要になるのが「健康」に関すること。

 

特にヘルスケアと呼ばれる「予防」「医薬品」「医療・介護」「健康管理」などの分野では、新たなテクノロジーの導入やIT化の流れが加速しています。

ここに新しいビジネスチャンスがあるかもしれませんね。

 

今回はヘルスケアITについて考えてみます。

 

 

■ヘルスケアITとは

 

最新技術とヘルスケア業界や医療従事者などとをITにより結びつけていくことを総称して言います。

我々生活者の健康や医療など、国民のQOLの向上を目的とした産業ですね。

 

 

■注目される事業領域

 

ヘルスケアITの中でも注目されている事業領域がいくつかあります。

 

  • ウェアラブル

スマートウォッチに代表されるようなウェアラブル端末が高機能化し、さらに安価で購入できるようになってきた現代において、ヘルスケア用途で利用可能な機能も多く盛り込まれるようになってきました。

 

ストレスフリーかつ正確なバイタルデータの計測が可能な多様なウェアラブル端末が登場していますね。

ウェアラブル端末普及の背景には健康増進ニーズの高まりに加え、国策として将来的な医療費抑制を進めるために2013年6月に掲げられた「データヘルス計画」があります。

 

発展的に世界最先端の健康立国を目指し、2016年6月には「日本再興戦略2016」において「IoTを活用した健康・医療サービスの充実強化」が掲げられるなど、ウェアラブル端末などのエレクトロニクス機器とセンシングデバイス/AI/IoTといった先端技術を組み合わせた新たな取り組みが進められています。

 

AIやIoTの活用により個人の状況に応じた効果的な「個別化健康サービス」が展望される一方、未病状態の個人が積極的に健康管理に費用を払うケースはいまだ少なく、家庭で生成される「ヘルスケアビッグデータ」の有効利用には企業や自治体、健康保険組合、医療機関、医療機器メーカー、製薬企業などが連携し、一体となってサービス提供から管理、活用まで行うことが求められているわけです。

 

今後、ICTを活用した予防/健康管理に関してはインセンティブの付与も含めて日本政府も制度設計を図っていく見通しであり、2017年6月には「未来投資戦略2017」において保険加入者の健康状態や健康への投資状況をスコアリングして企業経営者に通知する取り組みも2018年度以降推進していくことが表明されるなど、予防・健康に関する機器/サービス/ソリューションの需要拡大が見込まれています。

 

非常に大きな市場として注目されている事業領域ですね。

 

 

◆ウェアラブルで想定されるIT化の領域

 

カテゴリー A. 機器(20品目) B. サービス/システム(14品目)
健康管理・増進 A-1. 活動量計/歩数計
A-2. ヘルスケアバンド
A-3. ウェア型端末
A-4. ヘルスメーター
B-1. 健康管理支援サービス
B-2. 健康管理プラットフォームサービス
B-4. 作業員向け健康管理サービス
B-5. ドライバー向け居眠り防止システム
B-6. 保健指導支援サービス
スポーツ A-5. ランニングウオッチ
A-6. サイクルコンピューター
A-7. ゴルフ場GPSナビ
A-8. ゴルフスイングトレーナー
A-9. フィットネスマシン
B-14. オンラインフィットネス
医療・介護 A-10. 血圧計
A-11. 体温計
A-12. 血糖自己測定器
A-13. パルスオキシメーター
A-14. ベッドシート型センサー
B-3. PHR関連システム
B-7. 電子カルテシステム
B-8. 簡易検診サービス
B-9. DTC遺伝子検査サービス
B-10. 電子母子健康手帳
B-11. 電子お薬手帳
B-12. 高齢者見守りサービス
B-13. 介護支援システム
ヘルスケア周辺機器 A-15. スマート家電
A-16. スマートウオッチ
A-17. スマートデバイス
A-18. スマートグラス/HMD
A-19. 見守りカメラ
A-20. 動物健康管理ウェアラブル

 

  • 予防や未病に関する事業領域

病気をしない、させない、という事が健康管理においては重要なことです。

これらもIT化により支えていこうというのがこの事業領域です。

 

予防・未病をサポートするデバイス、アプリケーションとしては下記のようなものが考えられます。

 

  • ヘルスケアアプリやプラットフォーム
  • ウェラブルデバイス
  • スマ-トフォンアプリ
  • ストレスや睡眠などのチェックツール
  • ダイエットや食事管理アプリ
  • バイタル(生体)データ計測・管理・分析ツール
  • 行動履歴管理ツール(疾患・服薬・食事など)

 

  • 医薬品などの研究や開発、営業やマーケティングをサポートする事業領域

医薬品は医療とはまた異なる開発研究の領域で、さらに一般的な薬局なども含めると大変大きな流通がされている産業領域です。

ここにIT化を導入することにより、より開発環境を改善したり、流通やマーケティングなどの生産性を向上させるなどの大きく期待されている事業領域です。

 

医薬品の研究・開発、営業・マーケティングをサポートするシステムやサービスとしては下記のようなものが考えられます。

 

  • AI(人工知能)
  • IoTデバイス
  • ビッグデータ分析、スパコン活用
  • バイタルデータ計測・管理・分析
  • 研究文書・プロジェクト管理
  • 化合物情報管理
  • 電子実験ノート
  • 薬事申請情報管理
  • 品質管理
  • 製造実行管理
  • 原価・材料管理
  • 安全性情報管理
  • 実消化管理
  • SFA・CRM・マーケティングソリューション
  • Web会議システム
  • 市販後調査管理
  • 服薬管理
  • eラーニング
  • モバイル、PCデバイス
  • コールセンター、ヘルプデスク
  • セキュリティ
  • 基幹系

 

 

  • 医療や介護などの事業領域

生活においてとても重要な産業であり、今後の高齢化の流れにおいて最もIT化の重要性が問われている事業領域でもあります。

 

医療・介護事業者の業務向けシステム、デバイスとしては下記のようなものが考えられます。

 

  • AI(人工知能)
  • IoT
  • VR
  • 疾患・活動情報管理
  • ビッグデータ分析
  • クラウドソリューション
  • 経営診断ツール
  • 診療・診察支援ツール
  • 遠隔医療システム
  • 診断・診療システム
  • 治療アプリ
  • 服薬管理
  • 見守りシステム
  • Web会議システム
  • スマホ、モバイルアプリケーション
  • ウエラブルデバイス
  • ロボット(対話型、リハビリ・治療サポートなど)
  • セキュリティー

 

 

■ヘルスケアITは大きな産業である以上に高いリスクも伴う

 

人間の生活そのものに、強いては生命そのものに、大きな影響をもたらす可能性がある産業であるヘルスケア。

だからこそ大きな産業であるわけですが、それに伴うリスクも非常に高いのです。

法律による規制もありますし、開発するシステムにも緻密な正確性が求められます。

高い技術と、高度な知識が必要となりますね。

それでもビジネスとして考えた場合には大きなチャンスがある事業領域です。

 

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